新型コロナウイルスの蔓延があったので、発熱に対しては神経質になっていると思いますが、例えば、「37度」だけを見て判断するのは危険です。子ども状況をしっかり観察して、対応していきましょう!
観察項目
- 体温測定:発熱の程度を正確に把握するために体温を測定。
- 症状のチェック:他の症状(咳、鼻水、喉の痛み、倦怠感、発疹など)がないか確認する。
- 意識レベルの確認:意識がはっきりしているか、朦朧としているかを確認。
- 水分補給状態:子どもが十分に水分を摂取しているか、脱水症状の兆候がないかを確認(口の乾き、尿の量や色、皮膚の状態の変化など)。
- 食欲の有無:食欲があるかどうかを確認。食欲がない場合、無理に食べさせない。
- 排泄状況:尿や便に異常がないか確認。下痢や嘔吐を伴っていないか確認。
- 頭痛や腹痛、関節痛などの有無。寒気、震え(これから熱が上がってくるかもしれない)の有無。
対応策
- 休息を取らせる:速やかに安静にさせ、日陰や涼しい場所で休ませる。寒気のある場合は、身体を温めるためにブランケットやタオルをかける。
- 水分補給:水や電解質を含む飲料を提供し、こまめに水分を摂取。飲むことができない場合は、医療機関を受診。
- 体温の管理:発熱が続く場合でほかに症状がない場合、かつ、事前に医師から処方されている解熱薬を持参している場合は内服薬を服用して様子をみる。
- 保護者への連絡:発熱の状況や対応策について保護者に連絡し、必要な場合は迎えに来てもらう手配を行う。
- 記録の作成:発熱の状況や対応策、観察項目の記録を詳細に残し、保護者に報告をする。。
- 発熱が落ち着き(もうこれ以上あがらない)、発汗が顕著な場合、タオルで身体を拭き着替えをする。
親御さんに経過を報告し、お迎えに来てもらうための電話連絡のフォーマットを以下に示します。
保護者への電話連絡フォーマット
1. 挨拶
- こんにちは、[保護者の名前]さん。お忙しいところ失礼いたします。
- 私は、[野外活動名]の看護師の[あなたの名前]でです。
2. 子どもの状況報告
- [子どもの名前]さんが本日、[何時何分]に、[どんな活動中]に発熱しました。
- 現在の体温は[具体的な温度]度です。
3. 観察された症状
- 以下の症状が見られます:
- [具体的な症状例:咳、鼻水、喉の痛み、倦怠感、発疹、食欲がない、元気がない、下痢など]
4. 応急処置の内容
- 現在、[子どもの名前]さんは安静にしており、水分補給を行っています。
- その処置をした結果どんな状態か。(お話ができる、ぐっすり寝ている、など)
5. 必要な対応
- [子どもの名前]さんの熱が下がらないので、お迎えに来ていただくことをお願いしたいと思います。
6. お迎えの手配
- お迎えのご都合はいかがでしょうか?
- お迎えの場所(休養している場所)をお伝えします。わからないときは、お電話してください(野外活動をしているところの電話番号)。
- だいたいの到着予定時間を教えていただけますか?スタッフと共有
7. 緊急連絡先の確認
- 念のため、今後の連絡のために緊急連絡先を再確認させていただけますか?
8. その他の情報
- 何かご不明点やご質問、心配なことがございましたら、お知らせください。
9. 締めの挨拶
- どうぞよろしくお願いいたします。お迎えをお待ちしております。
- [あなたの名前](看護師)
- [連絡先]
落ち着いて行動しましょうね!「熱が出て、野外活動が途中になってしまった!!」と子どもが悔しがることも「帰りたくない!」ということもあります。でもお迎えに来てくれた親御さんを見るとホッとした表情になることもあります。
発熱以外の症状を、きちんと観察して、子どもにも保護者にも理解できるよう説明しましょう。
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