1. 頭痛の種類を確認

質問項目:

  • どこが痛い?(前頭部、後頭部、全体など)
  • どんな痛み?(ズキズキ、重い、圧迫感など)
  • 痛みの強さは?(軽い、中程度、強い)

2. 発生状況を確認

質問項目:

  • 頭痛はいつから始まったか?(急に、徐々に)
  • 何をしているときに痛み始めたか?(運動中、休憩中、日差しの強い場所など)
  • 以前にも同じような頭痛を経験したことがあるか?

3. 他の症状の有無を確認

質問項目:

  • 目がチカチカする、視界がぼやける
  • 吐き気や嘔吐
  • めまい
  • 発熱

4. 環境要因を考慮

確認:

  • 水分補給は十分か?(脱水症状)
  • 日差しの強い場所に長時間いたか?(熱中症の可能性)
  • 食事はしっかりとれているか?
  • 十分な休息が取れているか?

5. 対処方法

軽度の頭痛の場合:

  • 涼しい場所で休憩
  • 水分を補給する
  • 目を閉じて静かにする
  • 頭や首を冷やす

強い頭痛や他の症状がある場合:

  • すぐに活動を中止
  • 大人やスタッフに報告
  • 医療機関に連絡、または受診を手配

6. 注意点

  • 頭痛が続く場合や、症状が悪化する場合は医療機関に行く
  • 子ども自身の言葉や仕草をよく観察し、無理をさせないようにする

精神的要因の確認ポイント

1. ストレスや不安の有無

  • 質問:
    • 最近、何か心配事や不安なことはある?
    • 新しい環境や活動に対して、緊張や不安を感じることはある?

2. 社会的要因

  • 質問:
    • 周りの友達との関係はどう?
    • 誰かにいじめられたり、からかわれたりしている?
    • 活動中に何か嫌なことがあった?

3. 適応力

  • 質問:
    • 新しい場所や人に慣れるのは得意?
    • 野外活動やキャンプは楽しいと思う?
    • 活動に対してプレッシャーを感じることはある?

精神的要因への対応方法

1. 相談とサポート

  • 子どもの気持ちをしっかりと傾聴し共感する
  • 悩みや不安を話す機会をつくる

2. ストレス軽減

  • リラックスできる環境を整える
  • 深呼吸や軽いストレッチを教える
  • 一緒に楽しい活動を行い、気分転換を図る

3. 予防策

  • 活動前に十分な準備と説明を行い、不安を減らす
  • グループでの活動を促し、孤立感を防ぐ
  • 定期的に子どもの様子を観察し、早めにサインを見逃さない

頭痛以外の症状の確認

  1. 他の症状の有無
    • 発熱: 体温を測り、熱があるか確認する
    • 吐き気や嘔吐: 吐き気や実際に嘔吐しているかどうか
    • 腹痛: お腹が痛むかどうか
    • めまい: めまいを感じているかどうか
    • 視力の変化: 目がかすんだり、視界がぼやけたりしていないか
    • 活気:活動の様子
  2. 水分補給と食事の状況
    • 最近の水分摂取量が十分かどうか(脱水症状のチェック)
    • 最近の食事がしっかり取れているかどうか(空腹や低血糖の可能性)
  3. 休息と睡眠の状況
    • 十分な睡眠をとっているかどうか
    • 最近の活動量や疲労度

1. 脱水症による頭痛

観察ポイント

  • 暑い環境での活動後、頭痛が発生
  • 口の渇き、少ない尿量、疲労感

対処法

  • 直ちに涼しい場所で休ませる
  • 水分を補給させる(スポーツドリンクや電解質入りの飲み物が望ましい)
  • 身体を冷やす(湿らせたタオルや氷嚢を使用)

2. 熱中症による頭痛

観察ポイント

  • 高温多湿な環境での活動後、頭痛、めまい、吐き気、体温上昇
  • 顔が赤くなる、汗が出ない

対処法

  • 直ちに涼しい場所(できればクーラーのかかったところ、野外であれば車の中など)で休ませる
  • 衣服を緩める、冷たいタオルや氷嚢で身体を冷やす
  • 水分を補給させるが、一気に大量の水分を取らせない
  • 症状が重い場合は、すぐに医療機関を受診する

3. 偏頭痛(片頭痛)

観察ポイント

  • 強い拍動性の頭痛、片側性、光や音に対する過敏、吐き気、嘔吐

対処法

  • 暗く静かな部屋で休ませる
  • 冷たいタオルや氷嚢で額を冷やす
  • 小児用の頭痛薬(アセトアミノフェンやイブプロフェン)を服用させる
  • 症状が改善しない場合や頻繁に発生する場合は医療機関を受診

4. 緊張型頭痛

観察ポイント

  • 頭全体が締め付けられるような痛み、軽度から中程度の持続的な痛み

対処法

  • リラックスさせ、ストレスを軽減
  • 温かいタオルで首や肩を温める
  • 軽いマッサージを行う
  • 小児用の頭痛薬を服用させる(医師から処方されたもの)

5. 副鼻腔炎による頭痛

観察ポイント

  • 顔や前頭部の痛み、鼻づまり、黄色や緑色の鼻汁、発熱

対処法

  • 医療機関を受診して診断を受ける
  • 医師の指示に従って抗生物質や鎮痛剤を使用

医療機関に相談すべきサイン

  • 以下の症状がある場合は医療機関に相談します:
    • 頭痛が続く、または強くなる
    • 吐き気や嘔吐がある
    • 高熱がある
    • めまい、意識障害、視力の変化がある

日常的な予防

  • 水分補給: 十分な水分を摂るように促す
  • バランスの取れた食事: 栄養バランスの良い食事を心がける
  • 適度な休息: 無理をせず、適度に休息を取る
  • 日差し対策: 帽子をかぶり、日差しの強い場所では休憩を取る

投稿者プロフィール

児玉善子(看護師)
児玉善子(看護師)
一般社団法人看護教育支援協会 代表理事